【星空ライブラリー】冬頃に見える天体

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シリウス 視等級-1.5

おおいぬ座の中で最も明るい恒星で、太陽をのぞいて地球から見える星の中でも1番明るい恒星(星としては金星や月の方が明るい)です。視等級にして-1.46等、2番目に明るいカノープスのほぼ2倍の明るさです。よく見ると伴星を伴う二重星です。オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオンと冬の大三角を形成しており、シリウス、プロキオン、ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲルと結んで冬のダイヤモンドとも呼びます。

リゲル 視等級0.03~0.3

オリオン座のβ星で、明るさの変わる星(変光星)です。地球から約860光年離れていますが、太陽の12万~28万倍のエネルギーを放っているのでとても明るく見えます。また、連星であり、巨大なリゲルAのそばに小さなリゲルBCが見れます。BCの名の通り、小さく見えるこちらもリゲルBとリゲルCの連星で、さらにリゲルBはBaとBbの連星になります。それぞれ質量が太陽の23倍(A)、3.8倍(Ba)、2.94倍(Bb)、3.84倍(C)となります。

ベテルギウス 視等級-1.3~1.3

オリオン座のα星で冬の大三角の一つです。この星はよく話題になる星であり、近く爆発するのではないか(超新星爆発)と言われています。ただし、地球から640光年離れているため、仮に今日爆発が観測できた場合、実際にはベテルギウスは室町時代に爆発していたのをやっと見れたという事になります。

アルマク 視等級 2.1

アンドロメダ座の左の足先にあたるγ(ガンマ)星です。肉眼では一つに見えますが、望遠鏡で見た場合は2等星の主星に5等星の伴星がある二重星ということがわかります。じつはセンターの望遠鏡でも見えませんが、この伴星は5等星と6等星の連星で、5等星の方が分光連星ですので、アルマクの伴星だけで3つの星が集まっていることになります。

カストル 視等級1.6

ふたご座のα星にあたる二重星です。肉眼で一つ、センターの望遠鏡では二つ、もっとしっかりした望遠鏡で調べると分光連星が三つ、合計で六重連星系であることがわかっている星です。α星だけあり、β星のポルックスと並んだ姿で非常に明るく冬の空に輝いています。名前の由来はふたご座のもとになったギリシャ神話の兄弟の名目でカストルが兄、ポルックス(ポリュデウケース)が弟にあたります。

M1(かに星雲) 視等級8.4

冬頃に見える天体参照おうし座にある超新星の残骸です。視等級は8.4等と暗く、よく見るとぼんやりとガス状のものが見えてきます。元になった超新星の爆発が1054年に観測されたという記録が残っています。彗星探索者シャルル・メシエが彗星以外の紛らわしい星としてメシエカタログを作ったきっかけが、このM1です。

M15 視等級7.0

ペガスス座にある球状星団です。球状星団の中でも2013年時点で観測されている中では最も密集度が高く、最も古いものです。ペガスス座の頭部から鼻先に伸ばした直線状にあるので、家庭用の望遠鏡でも周りの星より周囲が明るくにじんだように見えます。

M35 視等級5.3

ふたご座にある散開星団です。センターの60cm望遠鏡では拡大しすぎてしまいますが、15cm望遠鏡や家庭用望遠鏡、天体用双眼鏡でも楽しめる明るく見ごたえのある散開星団です。

M41 視等級4.6

おおいぬ座にある散開星団です。とても明るいので、望遠レンズを付けたカメラでも簡単に撮影ができます。住宅街の中からでも見えるので、すぐ横のオリオン座にあるM42と並んで天体観測入門に良い天体です。

M42(オリオン大星雲) 視等級4.0

オリオン座の小三つ星付近に広がる散光星雲です。肉眼でもぼうっとにじんだように見え、15cm望遠鏡なら星雲全体が、60cm望遠鏡なら中心部のトラペジウム(4重星)も観ることができます。大きくて場所もわかりやすく、非常に美しいため、天体観望の初心者にもオススメです。カメラ、双眼鏡、望遠鏡と好きなもので見てみましょう。

M45(プレアデス星団) 視等級1.6

おうし座の散開星団です。
肉眼でも見えるとても明るい散開星団で、おうし座の首のあたりにあります。日本では昔から『昴(すばる)』と呼ばれて親しまれていて、自動車の会社の『SUBARU』や、日本がハワイのマウナケア山の山頂に作った国立天文台ハワイ観測所の大型望遠鏡の愛称である『すばる望遠鏡』の名前の由来となっています。

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